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天然放射線だったら体にいい?

天然酵母のパンが流行している。独立して店を構えている、いわゆる「パン屋さん」の場合、天然酵母でないパンは売れないと言ってもいいほどだ。天然でない酵母は、無理矢理名前をつければ「人工酵母」ということになるだろうか。

酵母菌のうち、パン生地の発酵に適した株を選んで工場で培養したドライイーストなどがいわゆる「人工酵母」だ。これに対し、干しぶどうなどから自分で酵母菌を採取して培養したものが天然酵母だ。

酵母菌は生き物なので、実際には天然も人工もない。すべて天然のものだ。しかし、一般には天然酵母のほうが

「何となく体によさそう」

と思われている。だが、その理由を明確に説明できる人はいないようだ。

同じことが自然放射線人工放射線にも起きている。

「自然放射能は体に悪くないが、人工放射能は体に悪い」


というのだ。だが、これは正しくない。

放射線は光にたとえることができる。太陽の光であろうと、月あかりでろうと、LEDライトの光であろうと、光が当たったところが明るくなるのは同じだ。違うのは光の強さだ。

アルファ線、ベータ線、ガンマ線といった放射線も、自然のものでも人工のものでも同じだ。自然放射線だから大量に浴びても大丈夫というわけではない。同じ量を浴びれば同じだけ体に影響がある。外部被爆については自然放射線でも人工放射線でも関係ない

では何が違うかと言うと、その放射性物質を体内に取り込んだときの内部被爆量だ。1ベクレルの放射性物質を食べたときにどれだけ被爆するかという係数は以下のようになっている(成人、経口摂取の場合)。

カリウム40     6.2×10-9
ラドン222      6.5×10-9
セシウム137   13×10-9
ストロンチウム90    28×10-9

これを見るとわかるように、自然放射性物質であるカリウムやラドンに比べて、人工放射性物質であるセシウムやストロンチウムからの被爆は 2〜4 倍程度だ。自然放射能と人工放射能が違うという話の根拠はここにある(※)。

しかし、違うとは言っても、この程度の差だと、人工放射性物質は危険だが自然放射性物質なら安全であるとは決して言えない。言えることは、

人工放射能も自然放射能も危険

ということだ。


※ 人間は太古からある自然放射性物質に順応するように進化してきたため、人工の放射性物質と自然の放射性物質は、体に入ったときの挙動が違うという話だが、実効線量係数は、生物学的半減期など、放射性物質ごとの挙動を考慮して決められた値なので、それを考慮済みと考えられる。

at 09:19, greenlig, 放射線

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